雲之羽～揺らめく愛、刹那の二人～

宮子羽は、牢から出した花嫁候補たちを宮門の外へ逃がそうとするが、毒に精通する宮遠徴（ゴン･ユエンジー）が行く手を阻み、毒をまく。その結果、１人の女が刺客として捕らえられる。宮門の後継者である宮喚羽（ゴン･ホワンユー）の花嫁選びの儀式は無事に執り行われることとなり、雲為衫は最終候補に残る。一方、宮子羽はいつものように父に叱責され、屋敷を飛び出す。

雲為衫は侍衛に行動を怪しまれるが、同じく花嫁候補の上官浅（シャングワン･チエン）の機転により助けられる。上官浅もまた無鋒の刺客で、ある任務を帯びて宮門に送り込まれていた。一方、長老たちから呼び出しを受けて戻った宮子羽は、父と兄の死を知らされ、宮門の長である執刃の地位を継承することに。悲嘆の中、宮子羽は父と兄を殺した人物を捜し始める。

宮子羽と２人きりになる機会を得た雲為衫は、同情を誘い距離を縮める。宮子羽は、上官浅が他の花嫁候補に毒を盛ったのではないかと疑うが、雲為衫は別の人物に罪をかぶせる罠を仕組んでいた。医館を訪れた上官浅は、宮遠徴と宮尚角（ゴン･シャンジュエ）に出くわす。宮尚角と宮子羽は敵対しており、上官浅と雲為衫はそれぞれの花嫁になるべく立ち回る。

雲為衫は素性調査を乗り切り、晴れて宮子羽の許婚に。上官浅もまた宮尚角の許婚となる。宮子羽は、父と兄の死因は宮遠徴が薬をすり替えさせたせいだと詰め寄るが、死んだ賈（ジア）家職の部屋から無鋒の令牌が見つかり、宮遠徴の嫌疑は晴れる。一方、宮尚角は、宮子羽が三月以内に三域試練を突破すれば執刃と認める、と難題を突きつける。

上官浅を宮尚角の住む角宮へ送り届けた宮遠徴は、暗器入れがなくなっていることに気づき、上官浅の部屋を捜索する。しかし暗器入れは別の場所で見つかる。上官浅は宮遠徴から盗み取った暗器入れを川辺に隠し、それを雲為衫が見つけるよう仕組んでいたのだった。この一件で、宮尚角は無鋒の刺客がまだ宮門の中にいることを確信する。

執刃として認められるため三域試練に挑む宮子羽は、宮門の重鎮･月（ユエ）長老に導かれ、後山へとつながる抜け道をたどる。たどり着いた先は、霜と雪に覆われた別世界･雪宮だった。一方、雲為衫は、宮子羽と親しい宮紫商（ゴン･ズーシャン）と侍衛の金繁（ジン・ファン）の協力を得て後山に入り込む。宮子羽に持たせた巾着の香りを頼りに抜け道を進む雲為衫だったが…。

第一の試練を司る雪重子（シュエ･チョンズー）に刺客と疑われる雲為衫。そこへ宮子羽が現れ、雲為衫をかばう。雪宮で憩いの一時を過ごす２人だったが、突然、月長老暗殺の知らせが入る。それは長年潜伏していた氏名不詳の無鋒の刺客･無名（ウーミン）の所業だった。ここで戻れば試練を放棄することになると知りつつも、宮子羽は一族のため迷わず前山へと戻る。

三域試練への再挑戦を認められた宮子羽は、鍛錬中に気を失い雲為衫に助けられる。雲為衫は、試練突破のため“至寒の毒”の摂取を進言するが、それは別の毒の副作用に苦しむ雲為衫にとっても必要な物だった。宮子羽は、宮門の見張りの配置図を雲為衫に託して医館へ向かわせる。その頃、医館では宮遠徴がある記録を調べていた。

宮子羽の母の元侍女･霧姫（ウージー）夫人の部屋を訪ねた雲為衫は、宮子羽の母･蘭（ラン）夫人の懐妊中の記録が盗まれたことを知る。それは宮子羽の出生に関わる内容で、執刃としての地位を揺るがしかねない物だった。一方、宮子羽は第一の試練である寒氷蓮池に再挑戦する。何とか池の底へとたどり着く宮子羽だったが、水面に戻る前に意識が遠ざかり…。

第一の試練を突破した宮子羽は決意を新たに前山へと戻るが、雲為衫と霧姫夫人に裏切られたかもしれないと知り動揺する。しかし宮子羽は２人を責めず、雲為衫を宮門から解放することに。そんな中、宮尚角は霧姫夫人を証人として呼び出し、長老の前で宮子羽が先代執刃の実子ではないことを示そうとする。証言を迫られた霧姫夫人は…。

出生記録の一件で、宮尚角はかつて無鋒に殺された母と弟を思い出していた。上官浅は傷心の宮尚角に寄り添い、懐に入ろうとする。月長老が暗殺された際、宮尚角は10日以内に下手人･無名の正体を暴くと宣言していたが、その期日となり宮子羽に問いただされる。宮尚角が嫌疑をかけた人物の名を聞き、宮子羽は怒りをあらわにする。