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【明日への扉】珊瑚彫刻作家 〜 深海の宝石に咲く満開の桜 〜

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自然が創り出した海の神秘、サンゴ。色とりどりで多様な形を持つその姿は、まさに海の芸術品だ。

サンゴは大きく2つに分けられ、浅瀬で珊瑚礁を形成する「造礁珊瑚」、そして深海に生息する「宝石珊瑚」がある。宝石珊瑚は白から赤までの色を有し、指輪やブローチ、イヤリングなどの宝飾品に加工される。また、彫刻が施された宝石珊瑚は高額で売買され、美術品としての価値が高い。

宝石珊瑚の歴史は古い。ドイツでは旧石器時代の遺跡から2万5千年前の宝石珊瑚のビーズが発見されており、当時から宝飾品として使われていた事がうかがえる。また、日本では752年、東大寺の大仏開眼会の時に、聖武天皇が輸入品と思われる宝石珊瑚を使った冠を使用していた。珊瑚は浦島太郎や桃太郎に登場する宝物としても有名であり、古くから貴重な高級品だったことがわかる。

宝石珊瑚の最大の産地は高知県沖だ。中でも貴重なのが赤珊瑚で、特に「血赤」と呼ばれる濃い赤は、最高級品として世界中で取り引きされている。

そんな高知県に、珊瑚彫刻の未来を作り出す若き職人がいる。山本達也(やまもとたつや)さん、25歳。



高知県南国市で育った達也さんは、幼い頃から絵を描く事やモノづくりが大好きだった。芸術コースがある高知県立岡豊高等学校に入学し、美術部で絵に没頭した。カラーボールペンで細密に描いた「伊勢エビ」という作品は、全国高校美術展奨励賞を受賞。その後、地元で就職をしようと見つけたのが、珊瑚の加工を行うマサキ珊瑚だった。

マサキ珊瑚に入社した達也さんは、ここでイチから珊瑚彫刻の基礎を学んだ。



ただ、入社当時は「何もわからなかった」と達也さんは話す。「どういったものを作っているかとか、サンゴについて考えたこともなかった」そうだ。

達也さんに転機が訪れたのは、入社2年目。珊瑚彫刻の全国大会「土佐さんごまつり」で、最優秀賞を受賞したのだ。可憐な桜の花と活き活きとした海老を彫りこんだ作品は、審査員から絶大な支持を集めた。

そしてその翌年、達也さんはなんと2年連続で最優秀賞を受賞。



前年と同じモチーフの桜に、うねる波と躍動感あふれる鯛を彫り込んだ作品は、達也さんを珊瑚彫刻作家として知らしめることになった。さらに2023年にも、珊瑚の形を生かした立体彫刻で最優秀賞を得た。

いかにして彼は、若くして珊瑚彫刻を極めたのか。

彫刻の手ほどきをしたマサキ珊瑚の会長、正木長生さんによれば、達也さんは「基本的にすごく飲み込みが早い」のだそうだ。「普通の人だったら10年、20年修業しないとなかなかサンゴを彫り込めないというようなことでも、2〜3年で覚えましたね」と話す。



より本物に近づけるため、細部まで徹底的にこだわる。細かい彫刻が、達也さんの真骨頂だ。



今回、達也さんはお花見をモチーフとした作品の製作に挑んだ。その美しさを生み出す技の数々と、こだわりを追った。


続きは、ディスカバリーチャンネル放送から。


~at home presents明日への扉~

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Text by Discovery編集部

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