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【明日への扉】八王子車人形 人形遣い 〜 心震わす芝居を 〜

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一人の人形遣いが一体の人形を繰る「八王子車人形」。
「ろくろ車」と呼ばれる箱型の車に腰掛けて自在に動きまわり、両手と両足、時には頭の動きを巧みに使い分けながら人形を操作する。まるで人形たちに魂が宿っているかのような力強い躍動感が魅力だ。

およそ160年の歴史を持つ八王子車人形は、江戸時代末期に初代・西川古柳氏が三人遣いの人形を一人でも扱えるように改良した「車人形」が始まりで、以来、庶民の娯楽として親しまれ、東京都八王子市で伝承され独自の発展を遂げた。家元・5代目西川古柳氏を長とする西川古柳座には、現在10代から60代までの16名が所属しており、国内はもとより海外にまでその活動の幅を広げている。



その八王子車人形を代々受け継ぐ家に生まれた西川柳玉さん(25)。実は、当初車人形にはほとんど関心がなかったという。

転機が訪れたのは19歳の時だった。「たまたま稽古場に遊びに来ていたら、そこで家元から『今ちょっと本番があるから手伝ってみないか』と誘われて。それがきっかけで、今まで車人形を続けています」と柳玉さんは話す。

2016年に正式に父・西川古柳氏に弟子入りし、2018年にはめでたく5代目西川柳玉を襲名した。さらに人形遣いの技術を高めたいと、淡路島の淡路人形座でおよそ1年間の武者修行を積んだ。

今では毎朝4時に起床し、アルバイト先で早朝から昼にかけての清掃業務をこなした後に人形遣いとしての修行に明け暮れる日々を送っている。仕事と修行を掛け持ちするのはさぞ辛いのかと思いきや、「人形を持っていることが楽しいので、生涯それができたらいいなと思っているだけ」と柳玉さんは嬉しそうな笑顔を見せる。



入門して6年。日々努力を続ける柳玉さんの姿を、父である家元はどのように見ているのだろうか?

「今はまだ小手先で演技をしている。芝居の芯の深さというものはこれから徐々に習っていかなければいけないし、それは自分の人生経験も積んでいって表現されるものであるので、その辺がこれから彼の課題になっていくのではと思っています」と古柳氏の評価は手厳しい。そのうえで、

「親子は親子ですからね。でも親に言われて奮起してくれるのは、何よりも嬉しい」と父親としての表情も覗かせる。



そんな柳玉さんのもとへ大きなチャンスが舞い込んできた。女優の吉沢京子さん、そして狂言師の和泉元彌さんと同じ舞台に立つことになったのだ。

人と人形が共演するという難しい役どころ。それに加えて、物語のクライマックスには母と子の悲しい別れが待っている。柳玉さんはその悲しみを人形の動きだけで表現しなければならない。

果たして柳玉さんの演技は観客に、そして父である師匠に受け入れられるのだろうか?


続きは、ディスカバリーチャンネル放送から。


~at home presents明日への扉~

ディスカバリーチャンネルにて毎月第3木曜日 19:30~20:00、再放送は翌々週の日曜日 08:30~09:00に放送中


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Text by Discovery編集部

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