【明日への扉】飛騨染職人 ~ 風土を支え ハレの日を彩る ~

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岐阜県北部・飛騨地方に位置する高山市。この地に伝わる高山祭は、ユネスコ無形文化遺産に登録され、今や海外からの観光客も数多く訪れる祭りとなった。

氏子たちが神様とともに町を巡る御神幸の中で、ひときわ目を引くのは鮮やかな装束をまとった一団だ。

江戸時代から続くといわれる神事・闘鶏楽(とうけいらく)。鉦を打ち鳴らし、五穀豊穣を願う。

白い着流しの背中には鳳凰、そして龍。祭りを彩るこの衣装は職人の手仕事によって作られる。ハレの日を長年支えてきた染物、それが飛騨染(ひだぞめ)だ。

飛騨染を今に伝える工房、ゆはら染工。 

創業は江戸時代末期。祭りの衣装をはじめ、着物、幟、幕などの染色を生業にしてきた。

五代目の柚原雅樹(ゆはら・まさき)さんは、飛騨染職人として36年間工房を守り続けてきた。

そして工房に今、父の背中を追う若者がいる。息子で六代目飛騨染職人の柚原聖(ゆはら・しょう)さんだ。

柚原親子は、飛騨染を守る最後の職人だ。

江戸時代、幕府の直轄地として栄えた飛騨高山では、神社ごとに行われる祭りが町の誇りとして受け継がれてきた。この祭りの装いを彩り、支えてきたのが飛騨染。

しかし、かつて市内に何軒もあった染物店も、今や一軒を残すのみとなった。

聖さんにとって工房は子どもの頃から身近な場所だった。家業を継ぐことは、いつしか自分の道になっていた。

聖さんは中学時代、飛騨染めをテーマに英語のスピーチコンテストに出場した。コンテストで認められた聖さんはカナダへ。ホームステイ先の家族に見せるために作った冊子には、飛騨染の紹介とともに家業を守る家族の姿、そして聖さんの「飛騨染の六代目になる」という将来の決意が記されていた。

飛騨染を自分の未来として見つめていたのだ。

職人になることを見据え、大学では染色とデザインを学び、卒業後は岐阜市の工房で4年間修業して腕を磨いた。

実家の工房に戻って3年。父の技術にはまだ届かない。

聖さんが受け継ぐのは技術だけではない。祭りの町・高山を支えてきた歴史も継がねばならない。

「高山市内で唯一の染物屋ということもあって、やっぱりプレッシャーは感じていますね。廃れさせないようにしなきゃなあと思っています」と聖さんは話してくれた。

静かな覚悟が、そこにはあった。

続きは、ディスカバリーチャンネル放送から。

~at home presents明日への扉~

ディスカバリーチャンネルにて毎月第3木曜日 19:30~20:00、再放送は翌々週の日曜日 08:30~09:00に放送中

明日への扉公式ページはこちらから。

https://www.athome-tobira.jp/

Text by Discovery編集部

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