【明日への扉】安中打刃物職人 〜 農と暮らしを支え続けて 〜

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群馬県西部に位置する安中市は、水はけのよい土壌を活かしたコンニャクやネギなどの野菜づくりが盛んだ。養蚕も今なお受け継がれており、蚕を育てる桑の栽培も行われている。

この田畑の営みを支え続けてきたのが、安中打刃物。つくられているのは土を耕し、草を刈り、食材を切る農具や包丁だ。

そのつくり手は、野鍛冶と呼ばれる職人たち。その野鍛冶の技術を学び、職人として成長を目指す若者がいる。

安中打刃物職人、笠原歩夢(かさはら あゆむ)さん。

野鍛冶の技を今も受け継ぐ工房・本家 松永製作所で、父のもと職人として技を学んでいる。

鍛冶の仕事は幼いころから身近にあったという歩夢さん。しかし、高校卒業後に進んだのは調理師学校だった。卒業後はホテルの料理人として働いた。

転機が訪れたのは、両親が参加していた展示販売会で、工房でつくった打刃物を売る仕事を歩夢さんも手伝ったときだった。

「お客様の声を聞いて、伝統的に繋いできたものを途絶えさせるのはもったいない」という気持ちが湧いたという。

伝統を守りたい。歩夢さんは四代目を継ぐことを決意した。

歩夢さんの父で三代目の笠原好男(かさはら よしお)さんは、鉄と向き合っておよそ30年。好男さんが技術を学んだのは、妻・明子(あきこ)さんの父で二代目の松永尊(まつなが たかし)さんからだった。

教え方は昔の職人そのものだったそうで、「技は見て盗め」と言われたという。ただし、歩夢さんには「これはこうやる、ああやるといったほうが今どきの子は覚えが早いだろうから、理由づけして教えている」そうだ。

ともに工房で働く明子さんは、「家族でやるのは気兼ねなく意見を言い合って喧嘩にもなる」が、それが一番やりやすいし、信頼もできると話す。

家族三人、支え合いながら安中打刃物をつくっている。

鍛冶として歩み始めて3年目。歩夢さんが日々感じるのは父との差だ。

農具から包丁まで、職人には農具ごとの特徴を熟知し、つくり分ける技術が求められる。父から学ぶべき技は、まだまだ多い。

たとえばこの農具。何に使うものかわかるだろうか?

これは万能(まんのう)と呼ばれる農具。土を耕し、畝をつくり、作物を掘り起こす。その名の通り、様々な仕事をこなす万能選手だ。

歩夢さんにとって、万能はまだつくり慣れない農具。今回、父の指導のもと、四本万能の製作に挑んだ。

農具の需要が減る時代、それでも残すべき技がある──。

父や祖父の背中を追い、次の時代にも通用する打刃物づくりに挑む歩夢さんの姿を追った。

続きは、ディスカバリーチャンネル放送から。

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ディスカバリーチャンネルにて毎月第3木曜日 19:30~20:00、再放送は翌々週の日曜日 08:30~09:00に放送中

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Text by Discovery編集部

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