【明日への扉】山葡萄つる細工職人 〜 唯一無二の実用美を求めて 〜

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山形県の中央にそびえる霊峰・月山。そのふもとに、春になってもなお雪が残る、大井沢という山あいの集落がある。

この地に、長い冬の中で育まれ、受け継がれてきた民藝品がある。

山葡萄つるかご。

山で育った山葡萄の皮を、ひとつひとつ編み上げてつくられる。普段使いのかごとして愛され、その丈夫さは100年もつとも言われるほどだ。使い込むうちに触れた部分の色が深まり、飴色の艶を帯びていく。

山葡萄のつるかごは、山の暮らしの中から生まれた。豪雪地帯の冬の手仕事として、農具を入れるかごなどの道具を作ることから始まったといわれている。

普段使いのかごとして作られ、注目され始めたのは1970年代。大井沢の特徴である、入り口より少し底が広い形も、この時代に生まれたと言われている。

さらに、アケビのつるを組み合わせたものや、つるの皮の幅に変化をつけたものなど、多くの作り手が普段使いで楽しめるかごを生み出してきた。

しかし今、材料となる山葡萄は減る一方だ。過疎化と高齢化の影響もあり、作り手もほとんどいなくなってしまった。

存続の危機に陥っている、山葡萄つるかご。それでも、その魅力を未来へつなごうとしている一人の職人がいる。

山葡萄つる細工職人、伊東広(いとう ひろし)さん。

伊東さんが大井沢に移り住んだのは30歳のとき。地域の人がつくる山葡萄つるかごに、一目惚れしたそうだ。

当初は「すごいキレイだなと思った」と伊東さん。さらに、「単なる工芸品ではない、ちゃんと暮らしと関わっているものづくりなんだなというのがすごく印象的でした」とも語ってくれた。

伊東さんは、特定の師匠につくのではなく、地域の人たちに教わりながらかご作りに取り組んだ。その歩みは早く、取り組んでわずか3年で日本民藝館展で評価されるほどに。

実用性と美しさを兼ね備えた、大井沢の山葡萄つるかご。伊東さんは「大井沢の技を伝えられるようなかごを意識して作っている」と話す。

大井沢に移り住んで7年目になる伊東さん。今では地元の人にも認められ、この地に根を下ろし、ものづくりに励んでいる。

暮らしたからこそ知った、この土地で育まれ、受け継がれてきた、唯一無二のものづくりと自然。それを伝えるために、伊東さんは山葡萄つる細工に取り組んでいる。

続きは、ディスカバリーチャンネル放送から。

~at home presents明日への扉~

ディスカバリーチャンネルにて毎月第3木曜日 19:30~20:00、再放送は翌々週の日曜日 08:30~09:00に放送中

明日への扉公式ページはこちらから。

https://www.athome-tobira.jp/

Text by Discovery編集部

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