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社会価値を”共創”するNECの5GとAI技術…未来のテクノロジーで何が変わるのか?

2017.11.22

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2020年7月に開幕する東京オリンピック・パラリンピックに向けて、いま、次世代のワイヤレス通信規格「5G」の導入が進められている。現在の4G LTE に比べて、通信速度が飛躍的に高速化することはもちろん、通信の安定性が高いこと、通信時の遅延が非常に少ないこと、桁違いの同時接続数など、すべての面においてまさに”次世代”の高性能を実現する通信規格である

そしていま、その5Gの”次世代”の高性能を利用した様々な取り組みが、あらゆる産業界で同時進行しており、その中心にいるのが、5G通信の上流から下流までをカバーするNECだ。11月9~10日に開催されたNECの最新技術ショーケース「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2017」で、NECが取り組む5Gのソリューションについて聞いた。

ビジネスに耐えうる信頼性

5Gは様々な業界でキーワードとして取り上げられており、サービスや事業への活用事例を目にすることが多い印象だ。NEC新事業推進本部主席主幹の藤本幸一郎氏はこう説明する。



「5Gは、スマートフォンの通信速度の改善はもちろんですが、高速通信が安定しており、事業レベルの使用に耐える、という点が大きいですね。当社への問い合わせも、何らかの事業に5Gを利用したいという法人から、問い合わせを多くいただいています。」

「現行の4G LTEだと、混みあったエリアで接続数が多くなると、輻輳してしまい、体感できるほど通信が遅くなってしまいます。これが事業に利用する際のボトルネックになります。それゆえ、4G LTEではコンシューマーユースが多く、法人向けソリューションは、通信が不安定でも問題ない用途にしか利用されていないのが現実です。」

つまり、信頼性の高い通信を提供する5Gは、事業用途のインフラとして見なすことができる、ということだ。

「5Gは、確実で安定した通信が求められる事業向けに期待されています。ワイヤレス通信で何を実現したいのか、その用途に5Gの特性をどう利用できるのか、NECの経験と知見を活かしてアドバイスしていきたいと思っています。」

5Gが実現する新しい価値

では、5Gによって何が実現されるのか。NECでは、5Gを利用した様々なソリューションに取り組んでいる。例えば次の事例では、5Gの安定した高速通信と、NECが得意とするパブリックセーフティ技術を組み合わせている。

「警備会社と共同(※1)で、監視カメラで鮮明な映像を撮影し、これをAIで分析し異常を検知する高度な警備サービスの実証実験を行っています。監視カメラや、警備員が装備したウェアラブルカメラから、4Kの鮮明な映像を5Gでコントロールセンターに転送し、AIで分析する仕組みです。不自然な振る舞いを検知したり、置き去りにされたモノを抽出して監視したりするなど、人間の目では発見が難しかったリスクを拾いだして監視することができます。」



NECには、世界ナンバー1ともいわれる顔認証エンジン『NeoFace』がある。カメラ映像から瞬時に顔を分析・認証するAIだ。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの年間パスポートの顔認証にも利用されている。この技術を警備に利用したということだ。

そしてもうひとつ、5Gの性能を活かした事例がある。

「建設会社と提携(※2)し、遠隔で建設機械を操作する実証実験を行っています。高精細な映像を低遅延で送信し、遠隔でも正確に、かつタイムラグなく操作ができる環境を実現する、というものです。」

「その他にも、遠隔医療や交通機関など、様々な領域での実証実験を予定しております。」

また5Gは、IoTでの利用にも高い期待が寄せられている。

「IoTの事例として、当社が手掛ける“ヒアラブル端末”というものがあります。これはワイヤレスのイヤホンで、当社独自の「耳音響認証技術」を搭載しています。耳の穴で反響した音から、個人特有の耳の形状を判別し、個人を特定するものです。」



「このイヤホンをIoTデバイスにすることで、リアルタイムの常時本人認証が可能になります。例えば顔認証は、その瞬間のワンショットの認証には使えますが、常時本人確認をする必要があるケースには向きません。」

「またイヤホンは、個人のAIエージェントに向いています。昨今各メーカーがAIスピーカーに注力し話題になっていますが、スピーカーが個人情報を勝手に喋ってしまうのは、家族とはいえ気が引けますよね。ですが、イヤホンなら個人情報が漏れる心配もないですし、耳音響認証技術で、本人確認もできます。将来的にはイヤホンを経由して買い物の決済ができてもいいのではないかと考えています。」

このような小型のIoTデバイスで常に問題になるのが消費電力の問題だが、その点も5Gによって解決できるという。

「5Gの基地局は、電柱や街灯にも設置できるよう、かなり小型化しました。そうすると街中にたくさん配置できるので、端末までの距離が近くなります。これによって、端末の消費電力が小さくなる可能性があり、小型のIoT端末でも、これまで実現できなかった用途が増えてくるはずです。」


新たな価値を「共創」していく

このように、NECはサービス事業者と組んで、5Gのインフラにとどまらないサービスの実証実験を進めている。これまでNECと言えば、通信インフラの機器ベンダーという印象があったが、なぜだろうか。

「もともとインフラベンダーという側面が強かったのは事実です。しかしハードウェア領域は、海外メーカーの参入もあり競争が激しくなってきていますし、キャリアによっては機器設備ごとアウトソースするということも増えてきました。そういう時代になると、もともとの機器メーカーにとどまっているとビジネスを大きくすることができません。」

「もちろん、インフラベンダーとしてこれからもお客様のニーズに応えていきますが、サービスレイヤーも手掛けていこうと考えています。特に5Gの時代においては性能がジャンプアップしますので、NECがネットワークを提供するだけでは、どう使っていいか分からず、性能を十分に活用できないこともあると思います。」

「当社が掲げている”共創”というキーワードにもある通り、NECがサービス事業者と一緒に考えて創っていき、それが社会の変革に繋がっていく、と考えています。」


(※1)NECプレスリリースより
(※2)NECプレスリリースより

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Text by Discovery編集部

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