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【明日への扉】竹編み職人 〜 伝統と革新の調和 〜

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京都の人々にとって、竹は身近な素材だ。

山に囲まれた京都は、夏と冬、昼と夜の寒暖差が大きく、良質で美しい竹が育ちやすい。加工しやすく、丈夫で万能な素材である竹は、さまざまな道具に使われ、暮らしの中で活かされてきた。

たとえば、建物を犬や泥から守る「犬矢来(いぬやらい)」と呼ばれる柵や、庭園や茶室などに使われる竹垣など。自然との調和を大切にする建築家・隈研吾氏がデザインを手がけた建築にも、竹は多く用いられている。

ひとことで竹と言っても、白い肌のものから茶色い模様が入ったものまでさまざまだ。実は、これらの竹は、「京銘竹(きょうめいちく)」と言い、100年以上前から続く伝統技法を用いて色・模様・形を作り出していく、いわば竹の芸術品だ。



京銘竹として指定されているのは、艶が美しい「白竹(しろたけ)」、まだら模様の「図面竹(ずめんちく)」、胡麻のような細かい模様の「錆竹(さびたけ)」、そして亀の甲羅のような「亀甲竹(きっこうちく)」の4種類。

日本に生息している竹はおよそ250種類だが、その中でも京銘竹の原料として認められているのは真竹、孟宗竹、淡竹の3種類しかない。

そんな竹に魅せられ、日々技を磨く若者がいる。



竹編み職人、田中めぐみさん、33歳。

京都生まれのめぐみさんは、竹林が身近にある自然豊かな環境で育った。幼い頃からものづくりが好きで、将来はものづくりを仕事にしたいと地元の伝統工芸の専門学校に進学。4年間学んだ中で一番興味が湧いたのが竹工芸だった。

卒業後、職人の弟子になるのか、竹を扱う竹材店に就職するか、大きな岐路に立たされた。

弟子入りしたほうが技術的に身に付くものが多い一方で、竹屋に就職して得られる技術も大きい。そう考えためぐみさんは、材料を知る仕事のほうに入った。



京都で古くから竹を専門に扱う「横山竹材店」に就職しためぐみさんは、現在京銘竹づくりを学びながら、竹編みの製作に励んでいる。

横山竹材店の倉庫にはところ狭しと竹が並ぶ。こちらで扱う竹は、重要文化財の庭園や茶室などにも使われている。建材としての竹の卸だけでなく、育成から製造まで行っている。

現場で竹の一切の責任を担っているのが、4代目の横山祐樹さん(よこやま ゆうき)さんだ。



この道に入って11年目になるめぐみさんは、時に山に入って力仕事もこなす。材料を知ることで、作品作りにも活きるという。



めぐみさんは、「やたら編み」という、六角形の編み方をベースにして編み込む技法のバリエーションを多くもつ。最近は照明や壁面のインテリアを手がけることも多い。さらに、ファッション業界からのオファーを受けることもあり、竹の新たな可能性を見出している。

今回は一人がけのイス作りにチャレンジするめぐみさん。材料に選んだのは京銘竹の一種、白竹だ。硬くて丈夫だが、反発力も強いため難易度が高いという。



京銘竹の伝統技法を学びながら、竹編み職人として技を磨くめぐみさんの挑戦の日々を追った。

続きは、ディスカバリーチャンネル放送から。


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Text by Discovery編集部

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