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【明日への扉】都城大弓 弓師 〜 子に、孫に 伝える技と魂 〜

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弓道で使われる「和弓」。この名称はアーチェリーに代表される「洋弓」に対するもので、日本古来の呼び方は「大弓」だ。

大きな弓と呼ばれる所以はその長さにある。洋弓の全長が170センチ前後なのに対し、大弓の全長は標準で七尺三寸(約221センチ)。世界最長であると同時に、その威力も世界最大級だ。

大弓にはかつて薩摩弓、京弓、尾州弓、江戸弓の4種類があったが、現在残っているのは先に挙げた2種類のみ。そのうち薩摩弓が9割を占めている。中でも宮崎県都城市でつくられる「都城大弓(みやこのじょうだいきゅう)」は、脈々と受け継がれてきた先人の知恵を今に伝えており、日本中の弓道家から高い評価を受けている。



都城大弓の製作工程は200以上もあるそうだ。そして、そのすべてを一人の弓師が手仕事で仕上げる。ひとつひとつの作業は感覚に頼る部分が多く、数値化されていないものがほとんどだ。

したがって、弓師を志す者はひたすら師匠の手仕事を模倣しつつ、自分の体で技法を習得していくしかない。10年以上の修業を積んでようやく一人前の弓師として認められるほどに、長く険しい道のりなのである。

その大弓の技法を今に受け継ぐ横山慶太郎さん(31)は、師匠である父の背中を追い続けて8年目になる。



弓師の家系に生まれ、物心ついた頃にはすでに祖父と父の工房に出入りしていた。弓づくりの道具も教えられないまま自然に見て、自然に触った。

大学生活、海外生活など数々の経験を得た後、正式に工房に入り、父のもとで修業を始めた。そんな慶太郎さんにとって、弓づくりの魅力とはすなわち伝統を継ぐことなのだそうだ。

素材の切り出しから数えると、ひとつの弓が完成するまでには少なくとも数年、長くて数十年かかる。たとえば弓の芯材に使われる黄櫨(はぜ)の木材を自然乾燥するには、通常でも20年、長くて30年超をかけるという。

祖父が準備した黄櫨の木を使い、まだ見ぬ孫のために黄櫨の木を準備する───。そうやって、弓づくりは先祖から子孫へと脈々と受け継がれてきているのだ。



「曽祖父、祖父、そして父が代々継いできた技術を受け継いで、同じことをできるのがすごく嬉しいですね」と慶太郎さん。「父を目指すと言うより、父が進んで行っている方向に私も追いついていくような。同じ時期に追いつくことはないでしょうけど、同じ技術を求めて、より良いものを作ると言う意味では、同じ方向を向いて進んでいるかなと思います」。



慶太郎さんが見出した弓づくりの奥深さを、映像でぜひ味わっていただきたい。

続きは、ディスカバリーチャンネル放送から。


~at home presents明日への扉~

10月から放送時間を30分に拡大!

ディスカバリーチャンネルにて毎月第3木曜日 19:30~20:00、再放送は翌々週の日曜日 08:30~09:00に放送中


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Text by Discovery編集部

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